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【完全版】ピアノ教室経営は厳しい?失敗しない経営戦略と運営方法

今回は、ピアノ教室の経営・運営について様々な側面から解説したいと思います。

具体的には、起業時の教室の経営理念の作り方や事業計画の立て方から運営実務(マーケティング・集客、生徒管理、先生・社員管理、資金繰り・予算管理、新規事業・企画の立案、トラブル対処など)までを網羅的に解説し、参考までにピアノ教室経営の成功・失敗事例、おすすめのセミナーや本などを紹介します。

厳しい経営状態に陥る教室が多い昨今ですが、きちんと現状を把握し目標に向けて戦略的に取り組み続ければ、打開策がきっと見つかるはずです。

・教室を開業したはいいものの運営ノウハウが全くない

・経営をしていく中でなるべくトラブルは起こしたくない

・資金繰りが上手くできるのかお金の面が不安

・規模を拡大したいけど先生を雇うのが不安

・効率の良い生徒集客や生徒管理の方法がわからない

・新しいイベント、企画、事業にも挑戦したいけど何をすればいいかわからない

あなたはこれらの経営に関する不安や疑問に対して明確な答えを持っているでしょうか?

この記事を最後まで読めば、教室経営に関わる最低限必要な知識が身に付くようにと書き下ろしました。

きっと難しいものではないということを理解していただけるでしょう。

目次

ピアノ教室経営の基本 経営理念・経営戦略を決定する!

手軽にできる自宅開業でも、本格的なテナント開業(賃貸物件・売買物件)でも経営理念や経営方針とそれを実現させるための経営戦略や経営計画を立てることはとても重要です。

なぜなら、ビジョンがないと今後運営していくうえでブレが生じ、「結局なにをしたかったのか」がわからなくなってしまうケースが多いからです。

規模にかかわらず、「どのような教室にするのか?」と「どうすればそのような教室が出来るのか?」を具体的に考えてみましょう。

ピアノ教室経営の基本1 経営理念・経営方針の決定

まず、「どのような教室にするのか?」を考えてみましょう。

教室を運営するうえでなにを目指すのか大黒柱となるビジョンを据えるのです。

きっとこのあたりはあなたが「ピアノを教えたい!」と思うに至った根本の部分にあるはずなので、どのようなことを実現したいのか、なぜピアノ教室を始めるのかを掘り下げて考えてみると良いでしょう。

ピアノ教室経営の基本2 経営戦略・事業計画の決定

次に、「どうすればそのような教室が出来るのか?」を考えてみましょう。

経営戦略・戦術や事業計画というと身構えてしまいますが、目的地から現在地までの道のりを考えるのが戦略であり、その進み方が戦術であり、その道のりをどのくらいの期間で終えるのかが計画です。

人によって戦略・戦術や計画の立て方は異なりますが、僕はまず戦略と戦術を考え、次に年単位の長期計画・月単位の短期計画・日/週単位の超短期計画の手順で立てることをおすすめします。

例えば、「大人の習い事のためのピアノ教室」をつくるとしましょう。※あくまでも簡単な例えなので参考程度にして下さい。

まず、戦略と戦術を考えてみましょう。

「教室周辺の主婦層を集めること」、「生徒が満足する指導ノウハウを身に付けること」、「安定した教室運営をすること」が必要です。

つまり、教室の経営を安定させるために・教室周辺の主婦層を集めるために、なるべくたくさんのターゲットに教室に足を運んでもらい、その過程で指導者としてのノウハウを磨いていくという戦略が考えられるでしょう。

教室の経営を安定させたり、主婦を集めたりするにはそれに適した集客方法の検討が必要です。また、指導者としてのノウハウを身に付けるためには数年間指導経験を積みながら、試行錯誤する必要があるでしょう。(戦術)

次に、計画を考えてみましょう。

先に考えた戦略や戦術を時間軸に当てはめると、長期計画は5年目までに教室を満員にする、3年目までに生徒を満足させられる指導力を身に付ける・経営状態を安定させる、1年目までに生徒を定員の〇%まで集めて認知度を高めるといった大まかな計画が立てられます。

次に、短期計画は長期計画を達成するために必要なことを段階毎に分けて考えます。基本的には、1年間をPDCAサイクル(計画・実行・評価・改善)の4段階に分けて考えると良いでしょう。

1年目の計画では「生徒数を定員の〇%まで集める」なので、1ヶ月目は集客について調査・検討、2~6ヶ月目は集客方法の導入・運用、7ヶ月目は集客方法の分析・再検討、8~12ヶ月目は集客方法の完成と段階にわけて計画を立てることができます。

次に超短期計画は短期計画を達成するために必要となる具体的な行動を考えます。

1ヶ月目の計画では「集客方法の調査・検討」なので、1週目は教室集客の方法について調査、2週目は調査したそれぞれの集客方法について掘り下げて調査、3週目はどの種類の集客方法を導入すべきか検討、4週目は具体的にどの集客方法を導入するかの決定と具体的な行動を決めることができます。

これを1日単位にまで落とし込めると無駄なく計画を遂行することができるようになるでしょう。

また、あくまでも計画なので、途中で見直しや変更が必要となれば臨機応変に対応するようにしましょう。

【ピアノ教室経営の基本】
・ブレない経営理念を決める。
・どのように運営していくのか戦略・戦術を練る。
・事業計画を立てる。

失敗しないピアノ教室経営・運営のやり方とは?

経営と偏に言っても、マーケティング、生徒・先生・お金の管理、トラブル対応、規模拡大・新規事業など様々な側面があります。

ここからは、それぞれについて詳しく解説していきたいと思います。

もちろん、経営者によってこの辺りの考え方は大きく変わってくるので、あなたも自分なりの経営論をつくりあげて下さい。

ピアノ教室経営のやり方1 マーケティング・集客

教室ビジネスは利益のほとんどが生徒の支払う月謝によって生まれるため、マーケティングの出来不出来によって経営状態はガラッと大きく変わります。

マーケティングとは、その商圏のニーズの調査・そのニーズに合った商品やサービスの開発・その商品やサービスのプロモーションを包括的に行うことを意味します。

ピアノ教室におけるマーケティングとは、教室の商圏(生徒さんが通える範囲内)のリサーチをしてターゲットを見つけ、ピアノ教室の方針とそのターゲットのニーズに合ったレッスンの内容を考え、生徒募集をかけることを指します。

ピアノ教室経営のやり方1-1 周辺のリサーチとターゲットの決定

まずは教室周辺のリサーチを行いましょう。

周辺というのは、教室に通える範囲内のことを意味します。

ピアノ教室であれば小学校・中学校・高校の数、住宅の戸数、地域特性(習い事に対する考え方など)を調べましょう。

おおよそのターゲットとなる人数は調査・計算すればわかりますし、実際に歩き回ればその地域の特色がわかるはずです。

また、競合する他の教室の様子などを覗きに行くと、さらにイメージが湧きやすいと思います。

ピアノ教室経営のやり方1-2 レッスン内容・システムの決定

次にリサーチで得た情報からニーズを導き出し、先に決めた「どのような教室にするのか?」という経営理念と併せて、レッスン内容や教室のシステムを決めます。

授業は、相手のニーズと自分の教えたいことのバランスを考えて、どちらかに偏らないようにする必要があります。

なぜなら、生徒のニーズに寄りすぎた授業も先生の独りよがりなレッスンもどちらかが無理をしなければいけなくなるので、長続きしないからです。

理想的には、生徒のニーズの半歩から一歩先の指導を行うようなカリキュラムを組むと、退屈せず難しすぎず良いでしょう。

料金・時間帯などのシステムは、ターゲットが通いやすいように考える必要があります。

特に時間帯を間違えたり、その地域の特性に合ってないシステムにしたりすると物理的に通えない教室になってしまうので注意が必要です。

ピアノ教室経営のやり方1-3 生徒募集をかける(集客する)

教室の概要が一通り決まったら、生徒募集を行いましょう。

ブログやホームページを作ったり、チラシをポスティングしたり、地域のフリーペーパーに広告を載せたり、地元の掲示板にポスターを張ったり、目立つ看板・POPをつくったり、イベントを開いたり、特典やキャンペーンを行ったり…。

生徒を集めるために出来ることはいくらでもあります。

ただし、これらの行動が入会に結びつくまでにはタイムラグがあります。また、必ず毎月3%程度の退会者が出ます。

そのため、常に集客に注力し続けるようにしましょう。

僕ならまずはブログとホームページをつくり、その後そこに誘導するためにチラシや広告を使います。

※集客方法については、ピアノ教室の集客の記事もしくはピアノ教室カテゴリーの記事を参考にして下さい。

【ピアノ教室経営のやり方~生徒募集~】
・教室の周辺をリサーチする。
・ターゲットのニーズと教室の理念に合った内容を考える。
・常に生徒募集をかけ続ける。

ピアノ教室経営のやり方2 生徒管理

集客で生徒を増やすのと同じように、生徒管理をすることで生徒が減らないようにすることは教室経営においてとても重要なことです。

もちろん、辞める生徒をゼロにすることは不可能ですが、最小限にとどめる工夫はしておく必要があるでしょう。

そのためには、生徒とのコミュニケーション量と質を意識する、生徒の目標を明確にして共有する、レッスン・先生の質をチェックするなどの方策が考えられます。

ピアノ教室経営のやり方2-1 生徒とのコミュニケーション

生徒と積極的にコミュニケーションを取ることが継続率を高めるためには重要です。

また、そのコミュニケーションにおいて意識すべきことは量と質です。量とは生徒との接触する回数や生徒に関する情報量のことを指し、質とはそのコミュニケーションの濃さを指します。

人は接触頻度が高い人ほど無意識のうちに信頼度や好感度が上がりますし、「自分のこんなたわいのないことまで覚えてくれているんだ!」という特別感を出すことができます。

このように量と質を意識してコミュニケーションを取っているとその生徒は「ファン」となり、よほどのことがない限り辞めない生徒になるのです。

ピアノ教室経営のやり方2-2 生徒との目標共有

生徒と先生は目標に向けて二人三脚で進んでいくことが継続率を高めるためには重要です。

常に目標を共有することで、授業を飽きさせないうえに深いコミュニケーションを生むことができます。

在籍期間が長くなってくると入会当初に持っていた目標を達成し、レッスンもマンネリ化してしまうことが多く、生徒は飽きてしまい継続率が下がる傾向にあります。

そのため、1人1人の生徒の目標や課題を明確化かつ共有し、クリアするごとにまた新たな目標や課題を考えるというサイクルを常に回しておくことが重要です。

ピアノ教室経営のやり方2-3 授業・先生の質をチェック

教室ビジネスにおける主な売り物はレッスンであり、それを行うのは先生なので常にその質と満足度をチェックすることは生徒の継続率を高めるために重要です。

新しい先生が入ってきたときはもちろんですが、すべてのレッスンで定期的にチェックを入れるようにしましょう。

生徒が集中してのめり込むような指導を出来ていれば、生徒の継続率は高くなりますし、それを見学・体験にきた生徒は入会しやすくなります。

このように、常に顧客満足度の高いレッスンを行っていることが大切なのです。

【ピアノ教室経営のやり方~生徒管理~】
・生徒とのコミュニケーションの質と量を意識する。
・生徒と目標を共有する。
・顧客満足度を定期的にチェックする。

ピアノ教室経営のやり方3 先生・社員管理

集客で生徒を増やす・生徒を減らないようにするには、教室の質を保つために先生や社員の管理が必要です。

教室運営で難しい点の1つとして、先生の管理が挙げられます。

なぜなら、先生にはそれぞれのやり方や考え方があり、それにプライドを持っていることが多いからです。

そのため、先生の選び方を気を付ける、先生を適材適所で生かす、先生・社員でひとつのビジョンを共有する、レッスン・先生の質をチェックするなどの方法で先生を管理することが重要でしょう。

ピアノ教室経営のやり方3-1 先生の選び方

まず優れた先生を雇うというのは教室経営をする上で最も重要な課題です。

僕のこれまでの経験則からいうと優れた先生というのは「コミュニケーション能力に長けている人」、「目標達成能力が高い人」だと考えています。

まず、コミュニケーション能力というのは決して明るく社交的である能力ではなく、きちんと生徒の言動を観察してその生徒が求めているものを与えることの出来る能力です。

生徒の感情の機微を察して適切な対応を出来ることは、他の何よりも重要だと言えるでしょう。

次に、目標達成能力というのは、これまでに実績をあげているかどうかではなく、現在地から目標に達するまでの戦略・戦術を論理的に考えることができ、それを遂行するだけの思いがあることです。

決して過去の実績に惑わされることなく、論理的な思考力とそれを実現するだけの思いがあるかどうかを見るようにしましょう。

このように先生を選ぶときは、確固とした基準を持つ必要があるでしょう。

ピアノ教室経営のやり方3-2 先生の起用法

教室の経営者は、それぞれに特徴のある先生を上手く適材適所で生かすことを考えるべきです。

ポジションを決めてそこに合わせるように指示するのではなく、その人に合ったポジションを用意してあげることが重要でしょう。

そうすることで、先生の能力やモチベーションを最大限にすることができるでしょう。

しかし、実際は先生不足でその先生のやりたくないことや合っていないことをやってもらわなくてはいけないこともあります。

そのような場合は、きちんとその旨を伝えて、今後対処する姿勢があることを真摯に伝えることが重要でしょう。

このように、先生になにかを求めるのではなく、先生が生かされる環境をつくることを意識しましょう。

ピアノ教室経営のやり方3-3 先生・社員とのビジョンの共有

教室全体のビジョンを先生・社員ときちんと共有することは、教室の一貫性を保つためにとても重要です。

それぞれの先生を生かすだけでは教室としてのまとまりが出ず、教室を継続していくことが難しくなります。

「どのような方向性で教室を運営していくのか」を共有することで、それを基準としたレッスンや行動をすることができるようになるでしょう。

ビジョンがはっきりすることですべてがそこに帰属するようになり、自然とまとまりが生まれるのです。

先生や社員、そこに通う生徒、何よりも経営者であるあなたがワクワクするようなビジョンを共有できると良いでしょう。

ピアノ教室経営のやり方3-4 レッスン・先生の質をチェック

教室における主な売り物はレッスンであり、それを行う先生の質をチェックすることは重要です。

ただし、先生に圧力をかけるようなチェックではなく、きちんと品質が保たれているかどうかを客観的に判断できるような指標をもってチェックすべきでしょう。

先生も人間なので指導の質に必ず浮き沈みが生まれます。好調なときに行き過ぎた指導をしていないか・不調なときに指導をないがしろにしていないかを主にチェックすべきでしょう。

また、そのときの先生への声かけにも最大限気を付けましょう。

最大のリスペクトを示しつつ、プライドを傷つけないように気をつけながらコミュニケーションを取りましょう。

そうすることで先生も理解して改善に努めてくれるようになるでしょう。

【ピアノ教室経営のやり方~先生・社員管理~】
・先生を選ぶときの確固とした基準を持つ。
・先生に求めるのではなく、先生の求めている環境を用意する。
・先生・社員とビジョンを共有する。
・先生の指導を定期的にチェックする。

ピアノ教室経営のやり方4 お金の管理(資金繰り・予算管理)

経営と切っても切れないのはお金に関する課題でしょう。

教室ビジネスの主な収入は生徒の支払う月謝ですが、支出は開業資金の返済、教室のテナント料、先生の給与、備品の購入、教室の修繕など多岐に渡ります。

年度初めに予算管理をしたり、実際の収入と支出のバランスが経営段階(フェーズ)に適しているかどうかを検討したりする必要があります。

経営を安定させるためには常に十分な利益を出せるようにすべきであり、経営を拡大するタイミングには一時的に赤字になったとしてもリスクを負うべきでしょう。

では、教室の予算管理・資金繰り、経営者の年収、税金について解説しましょう。

ピアノ教室経営のやり方4-1 予算管理・資金繰り

教室ビジネスは、他のビジネスモデルよりもシンプルな仕組みになっているので、予算管理や資金繰りで難しいことはありません。

主な収入源は生徒の支払う会費なので、収入がどのくらいになるか読むことはできますし、支出に関しても数年に一度教室の修繕などに大きなお金がかかることはありますが、いきなり支出がかさんで経営難に陥るようなことはありません。

要するに、良くも悪くも教室ビジネスで経営状態が計画を逸脱することは少ないのです。

年度初めにはきちんとその年の収入・支出に関する計画を立て、その計画通りに進んでいるかを継続的に検討していくことが重要です。

基本的に、教室経営ではなだらかに落ちていく収入を見て見ぬふりしなければ経営難に陥ることはないでしょう。

ピアノ教室経営のやり方4-2 経営者の年収

経営する身としてどうしても気になるのは、経営者の平均年収でしょう。

基本的に、スクール・教室ビジネスの経営者の年収には大きな幅があり、その分布にもばらつきがあるので平均を出しても価値のある情報とはいえないでしょう。

最近は少子化や不景気の影響もあり、教室の経営を続けるのは厳しいという声も多く聞きます。

しかし、先に書いたように教室の売り上げのほとんどは生徒が支払う月謝なので、生徒数が多い教室を経営すればするほど単純に経営者の年収は高くなるものです。

また、リスクはありますが軌道に乗ってきたら先生やコーチを増やして多店舗展開することで、年収を増やすことが可能です。

つまり、結局のところ経営者の年収は「いかに生徒を集めて継続してもらうか」にかかってくるので、その人次第としか言いようがないのです。

ピアノ教室経営のやり方4-4 税金・確定申告

個人事業主として教室を開業している場合は、教室の売り上げから必要経費(所得控除)を差し引いた額に所得税・住民税・消費税・個人事業税などがかかります。

法人として教室を開業している場合は、教室の売り上げから必要経費を差し引いた額に、法人税・法人住民税・法人事業税・地方法人特別税・消費税・固定資産税などがかかります。

どちらも確定申告を行うことで、課税される金額が決まります。

ピアノ教室の経営の場合は、お金の出入りが非常に単純であることが多いので個人・法人問わず確定申告を経営者や経理担当の方が行うこともありますが、税理士に頼むとほぼ丸投げで節税対策までして確定申告をしてくれます。

自分に合った税理士を探すなら完全無料で使える税理士ドットコムがおすすめです。
税理士ドットコム

※最近はクラウド会計のソフトウェアも充実しているので、素人でも全く問題なく青色申告することが可能です!ちなみに僕はマネーフォワード会計を使って確定申告を行っています。

【ピアノ教室経営のやり方~お金の管理~】
・予算管理や資金繰りを考える。
・収入と支出のバランスを検討する。
・税金について頭に入れておく。

ピアノ教室経営のやり方5 新規イベントや企画の立案・事業の拡大

教室を経営していくと、必ず新しいイベントや企画を始めたり、教室数を増やしたりといったリスクを負ってチャレンジしなくてはいけないフェーズがやってきます。

なぜなら、教室運営は同じことの繰り返しになるのでマンネリ化しやすく、生徒・先生・社員はもちろん経営者自身にも飽きが来てしまうからです。

人間は慣れによってパフォーマンスの効率が上がりますが、その先の飽きによってパフォーマンスの質は落ちます。

そのため、常に新しいことにチャレンジすることで高いパフォーマンスを保つようにすることが重要なのです。

では、新規企画の立案、事業拡大について解説していきましょう

ピアノ教室経営のやり方5-1 新規イベント・企画の立案

新たな企画に取り組むことによって宣伝広告になったり、実際に生徒が増えたりする効果が見込めます。

イベント事業と教室事業が連動し、高い費用対効果が見込めるのです。

例えば、模試テストの開催や実験やモノづくりなどのイベントを企画すると良いでしょう。

なぜなら、イベントはあまり元手をかけずに利益を得られるだけでなく、宣伝効果や参加者への勧誘効果が期待できるからです。

また、定期的に教室内イベントを開催することで生徒の帰属意識を高めることも出来るでしょう。

このように、新たな企画を立案するときには、既存のビジネスとシナジーが生まれる可能性のあるもののなかで、比較的簡単に出来るものから優先して取り組むことをおすすめします。

ピアノ教室経営のやり方5-2 事業規模の拡大

教室ビジネスにおいて多店舗展開は経営者として成功の証と言っても過言ではありません。

当たり前ですが、新たに教室数を増やして成功することができれば、売り上げを倍々に伸ばしていくことが可能です。

僕は、事業拡大をするなら、てこ入れすれば上手くいきそうな教室を買い取ることをおすすめします。

なぜなら、新規で教室を増やすとなると開業と同じくらい費用的・時間的なコストが大きくかかるからです。

既に教室として成り立っているところにすこし手を加えるのと、新規で立ち上げるのではリスクもコストも大きく変わってくるでしょう。

【ピアノ教室経営のやり方~事業拡大~】
・本業とシナジーの生まれる企画を行う。
・既にある教室を傘下に加えていく。

ピアノ教室経営のやり方6 トラブル対応・リスク回避

教室を運営していると、いくら対策をしていたとしても必ずなにかしらのトラブルが起こります。

生徒やその親御さんからのクレーム、月謝の滞納(未回収)、自然災害(台風・地震)、近隣トラブル、盗難・空き巣など…。

そのため、トラブルを起こさないようにするのではなく、トラブルが起きたときに迅速に正しい対応が出来るように準備することが重要です。

トラブルの対処には大きな労力がかかりますが、火が小さいうちに消せるように努力しましょう。

では、事前に考えうるトラブルの対策について考えてみましょう。

ピアノ教室経営のやり方6-1 生徒・保護者からのクレーム

生徒や保護者からのクレームは、教室で起こるトラブルの代名詞と言っても過言ではないでしょう。

先生の指導方法・内容に関するクレーム、システムや料金に関するクレームなど、その種類は様々です。

このトラブルの対策としては、クレーム処理のマニュアルを決めておくことが重要でしょう。

生徒や保護者からのクレームには2種類あり、「論理的クレーム」と「感情的クレーム」があります。

前者は、生徒目線で論理的に考えて教室や授業のおかしなところを指摘してくれるため、成長に繋がる可能性があるので、きちんとヒアリングをして対処するようにしましょう。

後者は、生徒や保護者に教室や先生に対する敵意帰属バイアスがかかり、自分が不愉快に感じたことをただぶつけてくるだけなので、相手が満足するような回答をしてその場を収めるもしくは辞めてもらうようにしましょう。

このように、生徒や保護者からのクレームに対しては、解決すべきクレームなのかどうかを判断し、無駄に精神をすり減らさないようにすることが重要なのです。

ピアノ教室経営のやり方6-2 月謝の滞納

最近はクレジットカードや銀行口座からの自動引き落としを導入することによって、月謝や会費の滞納が起こらないようになってきました。

しかし、生徒数があまり多くない小規模な教室の場合は、未だに毎月現金で支払ってもらっているところも多々あります。

このトラブルの対策としては、自動引き落としのシステムを導入するのが一番ですが、未納の生徒に書面で通達する、先生や社員に未納金の回収に関するルールを設けるという方法が考えられます。

生徒側に対しては口頭ではなく書面で伝えることが重要です。また、滞納をした場合どうなるのか等を入会時に確認しておくといいでしょう。

また、未納金を回収に関するルール(例:先生や社員の給与に連動させる・未納金回収ボーナスを出すなど)を先生・社員に対して設けるのも良いでしょう。

このように、月謝の滞納に関してはシステムを改善するか、生徒・先生・社員に対してルールを設けるかで対策することが重要でしょう。

ピアノ教室経営のやり方6-3 自然災害(台風・地震など)や事故

台風や地震などの自然災害や事故によって教室に損害が起こった場合、その修繕をしなくてはいけません。

一気に多額の修繕費が必要になるため、教室の資金繰りが苦しくなります。

このトラブルの対策としては、損害保険に加入しておくことです。

教室の規模や種類に応じて保険料は異なりますが、保険に入っておくことで修繕にかかる費用を一部もしくは全部保証してもらうことができます。

このように、自然災害や事故によるキャッシュのショートを防ぐためにも、保険に入るのは必須でしょう。

ピアノ教室経営のやり方6-4 近隣からのクレーム

教室を運営していると近隣の住民からクレームが来ることもあります。

子供の声やピアノの音による騒音、清掃不良などで近隣の住民に迷惑をかけてしまうことがあるでしょう。

このトラブルの対策としては、「5-1 生徒・保護者からのクレーム」と同じようにマニュアルを用意しておくと良いでしょう。

また、開業時にはきちんと挨拶回りをして、良好な関係を築くことが重要でしょう。

身近な存在であるからこそ教室の味方でいてもらえるようにコミュニケーションをとりましょう。

ピアノ教室経営のやり方6-5 盗難・空き巣

最近は防犯カメラ・センサーなどのセキュリティを導入することによって、空き巣や盗難の被害を防止できるようになりました。

しかし、教室内部の盗難(生徒・先生問わず)には警戒する必要があります。

このトラブルの対策としては、必要最低限の人以外に現金や重要資料の在処を教えない、見通しのよい教室レイアウトにするなどが考えられます。

人は環境によって行動が変わります。そのため、生徒・先生・社員が変な考えを起こさないような環境づくりをすることが重要なのです。

このように、盗難や空き巣を防ぐためにはセキュリティを万全にするだけでなく、風通しの良い環境づくりが大切なのです。

【ピアノ教室経営のやり方~トラブル対応~】
・事前にトラブルが起こらないように対策しておく。
・必ず起こるトラブルに正しく・即座に対応できるように準備する。

参考1 ピアノ教室経営の成功事例と失敗事例

ここからは参考までにピアノ教室経営の成功例と失敗例を1つずつ紹介したいと思います。

もちろん、同じことをすれば成功する(失敗する)というわけではありませんが、過去の事例から学べることは数多くあります。

※これらの体験談はクラウドソーシングで依頼し、実際に教室運営経験のある方に成功・失敗の原因と一言を執筆して頂きました。

ピアノ教室経営の成功事例

音大を卒業して演奏家を始めたころから約20年間ピアノ教室を運営しています。

元々は地元の子どもを対象に夕方のみレッスンをしていましたが、演奏家としての活動が落ち着いてからは主婦の方にも来て頂くために午前・午後のレッスンを始めました。

今ではほぼ毎日のようにレッスンが入っており、忙しいながらも好きなピアノを教えられることに幸せを感じています。

正直特別なことはしていませんが、成功の原因は20年間継続していることだと思います。

もちろん、ピアノ教室は1対1の個別レッスンなので、そこまでたくさんの人数を集める必要ではありませんが、初めて生徒さんの入会が決まったときからこれまでに途絶えたことはありません。

地元の子どもから始まり、そのお友達やママ友など口コミと紹介によって継続的に教室運営を出来ています。

私は、新規で生徒募集をするよりも、このように地元密着で生徒さんのお知り合いで広がっていく方が教室運営もやりやすいと思います。

既に私や教室のことを知って下さっている方が勧めて下さることもあり、教室の雰囲気に統一感を持たせることが出来ています。

私の場合は演奏家としての活動期間は細々とでしたが、教室運営を長年継続することで今の教室を作ることが出来ていると感じています。

継続は力なりとはよく言ったものですね。

【成功の秘訣】
・ブレずに20年間地元密着でやり続けてきた。
・生徒さんに紹介してもらえるようなレッスン・コミュニケーションを出来ていた。

ピアノ教室経営の失敗事例

4ヶ月前にピアノ教室を始めました。

主婦なのでブランクはありますが、音大卒の経歴を生かして少しでも家計の足しになればと思い始めました。

教室開業についての本やネット上の記事を読んだところ、これからはブログやホームページを使った集客が重要だと書いてあったので、知り合いの演奏家も使っていたアメーバブログとアメーバオウンドを使ってブログとホームページを作りました。

あと教室といえばやはりチラシだろうと思い、チラシを自作して近所の住宅街にポスティングしました。

しかし、開業から3ヶ月経った今も小さな子どもが数人体験にきてくれただけで、生徒さんの入会がありません。

自宅開業なので生徒さんが集まらなくても大きな損害はないのですが、知り合いにも教室をやると言ってしまった手前、生徒が1人もいないのは恥ずかしいです…。

教室集客に失敗している原因は、毎日のように更新しているブログにアクセスがほとんどないこと、チラシを配ったものの反応がほぼないことでしょう。

どうにかして続けたいとは思うのですが、このまま開店休業状態が続けばやめるしかないのかなとも思っています。

【失敗の原因】
・方法が目的化し、その原理を理解していない。(SNS・ブログ・ホームページ・チラシを使うことでどのようにして人が集まるのかを理解せず、それらをつくることが目的になっている。)
・生徒が集まらない理由をイマイチ明確に出来ていない。

参考2 ピアノ教室の経営・運営に関する本・セミナー

教室経営に関する情報は溢れるほど存在します。

この「カンコドリがなくまえに」のようなウェブサイトや本、セミナー・イベントなどさまざまな形で情報を得ることができます。

先人たちの知恵や経験をインプットしておけば、スムーズに運営をすすめることができるでしょう。

ここでは運営のために読んでおくべきおすすめの書籍やセミナーを紹介したいと思います。

教室経営のために読むべき本 著・佐藤仁「スクール&教室開業・経営バイブル」

この本は教室開業・集客・経営について体系的に学びたい人におすすめの本です。

具体的な教室運営術というよりも網羅的に教室運営について知っておくべきことが書かれているので、最初に一度目を通しておくと良いと思います。

他の本と比較して1冊の情報量が圧倒的に多いのは魅力でしょう。

教室経営のために読むべき本 著・高井洋子「すぐに1億円」

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この本は教室の経営者がビジネスモデルを検討する際におすすめの本です。

小さな事業規模でも儲けの種を見つける方法をストーリー仕立てで教えてくれます。

他の本と比較すると具体的なビジネスモデルを学べる1冊だといえるでしょう。

教室経営のために読むべき本 著・高橋貴子「しっかり稼げる自宅教室の開業・集客バイブル」

この本は自宅での教室開業・集客・経営について学びたい女性におすすめの本です。

特に「事業をやったことがない!」という教室・スクールビジネス初心者は読んでみると良いでしょう。

他の本と比較して女性らしい繊細さを感じられるのが魅力でしょう。

まとめ

教室ビジネスというのはシンプルなビジネスモデルなので、論理的な思考がきちんとできれば運営することが可能です。

きちんと現状を見極めて、時代に合った方法論で、目標に向けて一歩ずつ歩みをすすめていくことが重要でしょう。

絶対に現実を見て見ぬふりしてはいけません。

上手くいっていないときは上手くいっていないなりの理由があり、上手くいっているときは上手くいっている理由が必ずあるのです。

生徒ファーストであることを忘れずに、先生・社員もやりがいを持って働ける環境をつくりましょう。

きっと生徒-先生-経営者、全員が満足する教室経営ができるでしょう!

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