今回は、バレエ教室の集客方法を考えていきたいと思います。
バレエ教室は、元々バレエダンサーとして活躍していた方が先生として、家やビル、マンションの一室を借りて個人で行っているものがほとんどです。
そのため、各々の教室で指導方針や目的・目標が異なり、ターゲットとなる生徒の質や人数にも違いが出ます。
例えば、子供がプロのダンサーを目指して本格的に取り組むようなバレエ教室では人数よりも質が求められるでしょうし、導入的な教室であればより多くの初心者を集めることが目標になるでしょう。
誤解のないように言っておきますが、どちらが良いとか悪いとかはありません。ただ、教室によって方針が異なるにも関わらず、同じような方法で人を集めようとするのはおかしな話だということです。
「理想の集客」とは、あなたの教室の方針に共感してくれる人を必要なだけ集めることです。
では、バレエ教室の生徒の集め方の現状分析を行い、集客課題とその対策を具体的に考えていきましょう。
バレエ教室の集客方法の分析と課題
集客について相談やコンサルティングを受ける際、僕は集客を3段階に分けて説明するようにしています。
ステップ1は「ターゲットにリーチ(到達)すること」、ステップ2は「商品やサービスを体験してもらうこと」、ステップ3は「契約を結ぶこと」です。
バレエ教室で言えば、ステップ1で自分の教室の方針に合った人からのお問合せ(見込み客)を増やし、ステップ2・3で入会率(新規生徒/見込み客)を高めることが出来れば生徒数をアップすることが可能だということです。
では、それぞれの集客ステップにおいて、バレエ教室が抱えている課題を挙げてみましょう。
他のバレエ教室のマネをするだけではリーチは望めない
今現在、バレエを習いたい人にリーチする=教室の存在を知ってもらうための手段は「生徒さんの口コミを利用する」、「チラシや看板等のアナログ集客ツールを使う」、「アメブロなどの無料ブログや自作の無料ホームページを使う」、「Facebook広告やGoogle広告などの有料広告を使う」などが主流です。
もちろん、お金があるならば他のバレエ教室よりも高い広告宣伝費をGoogle等に支払えば、その地域のバレエ教室で1番のリーチが見込めるでしょう。
しかし、バレエ教室は他のジャンルのスクール・教室よりも個人経営の割合が多いため、広告宣伝費にそこまでの額をかけられないところがほとんどでしょう。
だから、無料のブログやホームページ制作ソフトを使って「なんとなく」作った教室のページを用意して、チラシを「なんとなく」配るという戦略性のない集客方法にどの教室も落ち着いてしまっているのです。
周りのスクールと同じことをしていて周りのスクールよりも人を集められるなんてことはありません。
それはバレエの練習も同じはずです。周りとは一線を画すような練習量・質を積み重ねた人が結果を出しますよね?
ステップ1の課題 教室の方針に合った質・人数の生徒に到達する仕組みを持っていない。
平均的な内容のバレエ教室は誰にも刺さらない
多くの見込み客にリーチできたとしても、1回の体験レッスンで生徒さんの心を掴むことが出来なければ集客が成功することはありません。
そのため、より多くのターゲットのニーズに応えらえるようなレッスン内容を用意しているバレエ教室が多いでしょう。
もちろんなるべく多くの生徒さんが喜んでくれるような内容のレッスンをつくることは重要です。しかし、全員の期待に応えられるようなレッスンをつくろうとしてはいけません。
なぜなら、「平均的な生徒さん」というのは存在しないからです。
となると、生徒さん全員に合わせようと努力することは、理想の集客から遠ざかることを意味するのです。
ステップ2の課題 当たり障りのないレッスンは誰のニーズも満たさない。
月謝を支払う・時間を費やすことで得られる未来を提示出来ていない
バレエ教室に限らず、教室の先生というのは常に生徒やその保護者の目線を忘れてはいけません。
「毎月それなりのお金を払うこと」、「毎週同じ時間に通うこと」は習う側にとってはかなりの負担です。
「この教室なら上手く踊れるようになる!」、「この教室ならプロのバレリーナ・ダンサーになれる!」と思ってもらえなければ、その負担を越えることは出来ません。
もちろん、レッスン内容も重要ですが、先生が軽視しがちなのが入会するかどうか迷っている生徒さんとのコミュニケーションです。
人それぞれ目標があり、それを達成するために通います。
つまり、それぞれの目標達成のビジョンが見えないと月謝を払ったり、通ったりする価値を感じられなくなるわけです。
その生徒さんが何を達成したいと思っているのかをきちんと把握し、それを達成するための道をきちんと示してあげることが契約最後のひと押しとして重要なのです。
ステップ3の課題 最後まで生徒目線・保護者目線を貫くことができていない。
バレエ教室の集客方法に関するアイデアとノウハウ
ここまでで、なぜあなたのバレエ教室に人が集まらないのか原因がなんとなくわかったでしょうか?
それぞれのステップの課題を順々にクリアしていかない限り、質と量を両立した理想の集客は実現できません。
では、ここからは課題を解決するための具体的な集客アイデアとノウハウをお伝えしたいと思います。
教室の方針に合う生徒に効率よくアプローチ出来る独自の仕組みを持つ
もし、あなたやあなたの子供が習い事を始めようと思ったら、まずどのような行動をとりますか?
インターネットが生まれスマホが普及した昨今、ほとんどの人が検索を利用するでしょう。
つまり、ターゲットとなる人たちが検索しそうなキーワードを予測し、検索されたときにあなたの教室のホームページやブログが上位に表示されるようにすれば、自ずと狙った人を集められるようになるのです。
例えば、これから子どもに本格的にバレエを習わせたいと思っている親御さんは「住んでいる地域名+バレエ教室+子供+有名」や「バレエ教室+子供+プロ(バレリーナ)」というキーワードで調べることが予想できます。
つまり、このようなキーワードでホームページを上位に表示させれば「本格的にバレエを習いたい子供」を狙って効率的にリーチすることが出来るというわけです。
検索上位に表示させるためには、冒頭で書いたようにお金を払って有料広告を出す方法とホームページやブログのSEO(検索エンジン最適化)を行う方法があります。
前者は、支払った金額に応じてホームページやブログが検索上位に表示されるようになります。つまり、お金に余裕のあるバレエ教室が有利になります。
後者は、技術さえあれば資本の大きさは関係ありません。
どちらの方法を取るにしても、狙っているターゲットが調べそうなキーワードでホームページやブログを上位に表示させることは現代集客の基本の「き」と言えるでしょう。
ステップ1のポイント ターゲットが調べそうなキーワードでホームページやブログを上位に表示させる。
1人の生徒さんのニーズに応えられるようにレッスン内容をつくる
レッスンの内容や指導方法を考えるときには具体的に「1人の生徒さん」を思い浮かべることをおすすめします。
先ほど課題でも述べたように、「全員の生徒さん」の期待に応えるようなレッスンは誰の心も掴むことが出来ません。
グループレッスンであってもその中の誰か1人の心を打つようなレッスンをすることが、実は他の人にも満足感を感じてもらうことに繋がるのです。
1人1人の目標に真摯に向き合ってくれる先生だということが伝わるレッスンをすることが、実績以上に大きな集客効果を生むのです。
ステップ2のポイント 1人の心をつかむレッスンをつくりあげる。
あなたの教室に通えばバレエが上手くなるというビジョンを明確に与える。
バレエを習う生徒さんは「このまま伸び悩むんじゃないか…。」、「自分には才能がないんじゃないか?」、「本当にこの教室でプロになれるのだろうか?」などなど、様々な将来の不安を感じています。
もちろん、先生だからといってその生徒さんの将来を断定することは出来ません。
だから、「プロになれる!」、「コンクールで入賞できる!」とは言い切れません。
でも、バレエの知識と経験があるからこそ、生徒さんを客観的に分析して、目標への道筋を考えて丁寧に説明することは出来るでしょう。
体験レッスンで「この教室でバレエを習いたい!」と思ってもらえたら、あとは将来への不安や負担をなるべく軽くしてあげるコミュニケーションをとることが集客の最終ステップとしては重要です。
忙しいからといってコミュニケーションが不足するといくら質の高いレッスンをしても、入会には結びつかないのです。
ステップ3のポイント レッスン後に生徒さんの目標達成のために道筋を丁寧に説明する。
バレエ教室の集客方法のまとめ
教室の方針に合った質・人数の生徒さんを集める「理想の集客」が出来ると、教室の運営自体がとても楽しくなります。
「バレエを習いたい!」ではなく「この教室だからバレエを習いたい!」と言ってもらえるような教室をつくることが先生としては究極の目標だと思います。
ここまで読んでくださったあなたは、まだそれを実現できていないけれどもこれからそんな世界観のある教室をつくりたいと思っている先生やオーナーだと思います。
正直、あとは実践あるのみです。
こだわりのレッスンがあるならば、それを届ける方法にもこだわってみませんか?
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