今回は、華道家やお花屋さんが教えるフラワーアレンジメント教室の集客方法について考えてみたいと思います。
最近は、お花屋さんが花の販売だけでなくフラワーアレンジメントを教えたり、華道家の方が家や個展会場等で生け花教室を開いたり、業界的にブームが起こっています。
元から花を生業にしている専門家が主催する教室なので、身につく技術や出来上がる作品クオリティは高いはずです。
しかし、それだけこだわりのある教室をしているにも拘わらず、その指導を届ける方法にはこだわりを感じられない傾向があります。
お店に花を買いに来てくれた人や友人の口コミだけではその場しのぎの人集めにしかならず、継続的に「理想の集客」を行うことはできません。
では、専門家が教えるフラワーアレンジメント教室の集客の現状を分析し、多くの教室が抱える集客課題とその対策を具体的に考えていきましょう。
目次
花の専門家が教えるフラワーアレンジメント教室の集客分析と課題
僕はコンサルティングや相談を受ける際に、集客を3ステップに分けて考えることが多いです。
ステップ1は「ターゲットにリーチ(到達)すること」、ステップ2は「商品やサービスを体験してもらうこと」、ステップ3は「契約を結ぶこと」です。
フラワーアレンジメント教室で言えば、ステップ1で教室へのお問合せ(見込み客)を増やし、ステップ2・3で参加率(参加者/見込み客)を高めることが出来れば参加者数をアップすることが可能だということです。
言い換えるならば、この3ステップが揃わないと理想の集客は出来ないということです。
では、それぞれの集客ステップにおいて、フラワーアレンジメント教室が抱えている課題を挙げてみましょう。
良い教室やレッスンをつくっても届け方までデザイン出来ていない
綺麗な花束や作品を作るコツをお花の専門家が教えてくれるフラワーアレンジメント教室。
インスタ映えするし、家も華やかになるし、なんだか主婦やインスタグラマーに流行りそうな気がします。
しかし、いくら素晴らしい教室を設けても人が集まらないということは往々にしてあります。
特に、優れた能力や素晴らしい心意気を持った先生ほど職人気質なことが多く、より良い教室になるように内容をこだわり抜きます。
これが集客の大きな落とし穴の1つなのです。
いくら素晴らしい体験が出来る教室を作っても、その存在を知ってもらえなければ人は集まりません。
至極当たり前のことですが、こだわりぬいた作品であればあるほど人の手に届くまでの動線をきちんと設計するべきなのです。
ステップ1の課題 人が集まるかどうかは内容云々の問題ではない。
フラワーアレンジメント教室の売りがはっきりしない
フラワーアレンジメント教室に限らず、教室というのは往々にして先生が「教えたいこと」と生徒さんが「教わりたいこと」が一致しません。
だからといって、先生が教えたいことばかりにこだわれば生徒さんのニーズに応えることが出来ませんし、生徒さんが教わりたいことばかりにこだわれば先生のやりがいはなくなってしまうでしょう。
先生としてはお花の基礎からもう一度見直してほしいと思っていても、生徒さんからするとそんなのはもう知っているからお花を綺麗に見せるためのちょっとしたテクニックを教えてほしいと思っていることも多々あります。
決して、どちらが正しくてどちらが間違っているということではなく、方向性の違う人が集まるとお互いに満足のいかない教室になってしまいもったいないのです。
ステップ2の課題 先生と生徒さんの求める方向性が揃っていない。
フラワーアレンジメント教室に通うことで叶う未来を提示出来ていない
先生は、生徒さんが教室に通う目的を理解する必要があります。
「フラワーアレンジメントや生け花を習って綺麗にお花を魅せることが出来るようになりたい!」という「表面上の目的」の裏には必ず「本当の目的(欲)」が存在します。
「上手に花を生けられるようになります!」、「こんな作品をつくれるようになります!」という「表面上の目的」だけで刺激しても、お金を払って通うという最後のハードルを越えることは出来ません。
なぜなら、綺麗な作品をつくることは「本当の目的」を叶えるための手段でしかないからです。
この教室に通えばあなたのこんな欲求に応えることができますという提示が出来ないと、お金や時間を使う決断には至らないでしょう。
ステップ3の課題 生徒さんを納得させる最後のひと押しができていない。
お花の専門家が教えるフラワーアレンジメント教室の集客方法のアイデア
あなたのフラワーアレンジメント教室にどのような集客課題があるのか理解することは出来たでしょうか?
先生と生徒共に満足のいく教室を開催することが理想の集客です。
では、ここからは課題を解決するための具体的な集客アイデアとノウハウをお伝えしたいと思います。
華道教室の存在を知ってもらえるような仕組みをつくる
最近は、フラワーアレンジメント教室でその様子や作品をインスタグラムなどのSNSやブログに更新しているところも多いと思います。
確かに作品の写真とインスタグラムの相性は抜群ですし、ブログやホームページといったお店の情報を独自に流せるオウンドメディアを持つことも現代の集客には必須です。
しかし、なんの戦略性もなく、なんとか絞り出したネタをただ毎日更新しているだけにはなっていないでしょうか?
「毎日更新した方が良いってどっかに書いてあったからとりあえず更新している」、「無料だからとりあえずブログを始めてみた」くらいでは効果的な集客が出来ているとはいえません。
華道やフラワーアレンジメントだって、「今回はこれがダメだったから次はこうしてみよう!」と試行錯誤を何度も繰り返して、少しずつ求めていた「お花」に近づいていくはずです。
集客も同じです。
インスタグラムに投稿しても反応が悪いなら、ハッシュタグや加工の仕方を変えてみなくてはいけないでしょう。
ブログやホームページに人が全然来ないなら、文章の書き方や検索エンジンの仕組みについて学ばなくてはいけないでしょう。
そこに戦略性がなければターゲットに効果的にリーチすることは出来ないのです。
ステップ1のポイント 効率的にターゲットにリーチするための戦略を持つ。
教えたいことと教わりたいことのバランスを保つ
ステップ2の課題を述べた際に、先生が教えたいことと生徒さんが学びたいことが一致することが重要だと述べました。
お花の専門家であれば「生徒さんが教わりたいこと」を中心に「自分の教えたいこと」を随所に盛り込むようなレッスンを行うことができれば、両者が満足度を高められるでしょう。
往々にして、専門家の教えたいことはマニアックになりがちです。
もちろん、上級者向けのフラワーアレンジメント教室であればウケるかもしれませんが、そうでなければ自分の教えたいことにこだわり過ぎずに生徒さんとレッスンを作り上げるような感覚で内容を決めることをおすすめします。
ステップ2のポイント 一方通行ではなく生徒さんと共にレッスンをつくり上げる。
「教室に通う」という投資を上回るリターンを明確に打ち出す
お花の教室に通うことで得られるのは花を活ける技術や綺麗な作品だけではありません。
綺麗なお花を活けられるようになって家の雰囲気を明るくしたい。
綺麗な作品をつくってインスタグラムで「いいね!」をたくさんもらいたい。
お花という趣味を通じて友達をつくりたい。
といったように、フラワーアレンジメントや華道を「欲求」を叶えるための「手段」としてとらえている人がほとんどなのです。
だから、この教室に通うことで生徒さんの心の底にある「欲求」をどれだけ叶えることが出来るのか、きちんと説明することが重要です。
それが最後のひと押しとなり、お金や時間を割く決心をしてもらえるのです。
ステップ3のポイント お花を習うことで叶えられる「欲求」の部分を刺激する
お花の専門家が教えるフラワーアレンジメント教室の集客方法のまとめ
基本的に、職人体質の華道家やお花屋さんは経営や集客というものにこだわらない傾向にあります。
しかし、僕は花にこだわるなら、その届け方までこだわるべきだと思います。
プライドを持って開いた教室や作った作品は、言うなればあなたの「子ども」です。
誰か共感してくれる人に届くまで世話をしてあげなければ「育児放棄」をしているようなものです。
だから、そのために集客を大切にしなくてはいけないのです。
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