今回は、自宅で開業した料理教室の集客方法について考えてみたいと思います。
ひとえに料理教室といっても、企業や専門家が事業として行っているものから主婦が自宅で趣味兼お小遣い稼ぎ程度に行っているものまで種類は様々です。
そのため、各々の教室で目的が違うので、ターゲットや集める人数も大きく異なります。
例えば、企業が行う料理教室であれば利益を出すのが目的なので、たくさんの人やお金を使ってチラシを配ったり、インターネット広告やテレビコマーシャルを出したりして、幅広いターゲット層に認知・支持される必要があります。
一方で、家でこじんまりとやっている料理教室は自分が料理を教えるのが目的なので、お金をあまりかけずに共感してくれる人を集めることが重要になります。
それぞれに合った「理想の集客」をする必要があるのです。
では、主婦が自宅で行う料理教室の集客の現状を分析し、多くの料理教室が抱える課題とその対策を具体的に考えていきましょう。
自宅で開業した料理教室の集客方法分析と課題
集客について分析する際、僕は集客を3段階に分けて考えています。
ステップ1は「ターゲットにリーチすること」、ステップ2は「商品やサービスを体験してもらうこと」、ステップ3は「契約を結ぶこと」です。
料理教室で言えば、ステップ1で自分の教室へのお問合せ(見込み客)を増やし、ステップ2・3で参加率(参加者/見込み客)を高めることが出来れば参加者数をアップすることが可能だということです。
では、それぞれの集客ステップにおいて、家で行う料理教室が抱えている課題を挙げてみましょう。
ただの料理ブロガー・インスタグラマーはターゲットに響かない
最近は、自宅で料理教室をやっている主婦や専門家のほとんどがブログやSNSで集客をしていると思います。(運よくママ友繋がりの口コミで広まったりということもありますが。)
毎日忙しい家事の合間を縫って、作った料理の写真にハッシュタグをつけてインスタグラムに投稿したり、子育てや家族についてブログで発信したり、と頑張っている方が多いでしょう。
ウェブ集客を中心に相談に乗っている僕としては、名もなき個人がこうやって自分のやりたいことを叶えるためにインターネットを駆使していることをうれしく思います。
しかし、インターネットの本質を理解せずにブログやインスタグラムを運営している主婦が多いので、ただのママブロガーや料理インスタグラマーが大量発生し渋滞が起きている現状をとてももったいないと感じています。
このままでは競合が増え続けるだけで、結果としてどの料理教室にも人が集まらないといった状態を作り出してしまうでしょう。
ステップ1の課題 ただ周りの主婦と同じようにブログ・SNSを運営するだけでは人は集まらない。
ターゲットが曖昧な料理教室は流行らない
料理教室のターゲットは、初心者・中級者・上級者、男性・女性、主婦・独身、子供いる・いない等、様々な要素で分類が出来ます。
つまり、誰をターゲットにした料理教室を開催するのかによって内容とその組み立て方が大きく変わってくるのです。
しかし、「あれも教えたい!」、「これも教えたい!」と考えているうちにターゲットがぼやけてしまうということが往々にしてあります。
ターゲットを絞らずに、ただ教えたい料理や調理法を教えるだけの料理教室は権威のあるシェフや料理専門家でなければ難しいでしょう。
また、ターゲットを絞ったとしても、そのニーズを正確に読み取れなかった場合、人がなかなか集まらないのは言わずもがなでしょう。
ステップ2の課題 ターゲットが求めてるものをリアルに想像できていない。
料理教室に通うことでなにが得られるのかを提示出来ていない
料理教室に限らず、教室の先生というのは生徒目線を忘れてはいけません。
自分が何かを習うとしたら何のためにお金を払うのか?
多分ほとんどの方がその習い事を極めるためというより、その習い事をすることで得られる未来のためにお金を払っていると思います。
特に料理教室は、「おいしい家庭料理の作り方を教えます!」というだけでは誰も振り向かないでしょう。
なぜなら、「おいしい家庭料理の作り方」ならあなたに教えてもらわなくてもクックパッドで十分だからです。
言い換えるなら、生徒さんにとって支払う会費以上のリターンがあると感じてもらえなければ、人は集まらないということです。
料理教室に通って、料理が上手に作れるようになるのは当たり前です。料理が上手に出来るようになった先にどんな未来が待っているのかを語れないといけないのです。
ステップ3の課題 「料理を学ぶことで得られる未来>会費」を入会時に提示出来ていない。
自宅で開業した料理教室の集客方法に関するアイデアとノウハウ
なぜあなたの料理教室に人が集まらないのか原因がなんとなくわかってきたでしょうか?
それぞれのステップの課題を順々にクリアしていかない限り、理想の集客は実現できません。
では、ここからは課題を解決するための具体的な集客アイデアとノウハウをお伝えしたいと思います。
ママ×αブロガー、料理×αインスタグラマーになる
既に料理や子育てに関するブログやインスタグラムが飽和状態に達していることは課題のところで述べた通りです。
僕は、ただのブロガーやインスタグラマーから脱却するためには、なにかと料理・子育てを掛け算する勇気を持つことが重要だと考えています。
「離乳食×料理」とか、「ボディービルダー×料理」とか、「生活習慣病予防×料理」とか、「男性サラリーマン×料理」とか…。
とにかく料理を様々なものと掛け算して細分化し、専門的に取り扱うようにするのです。特に料理から遠いものと掛け合わせることがポイントになります。
「でも、細分化したらターゲットになる市場も小さくなってチャンスが減っちゃうんじゃ…。」と不安に思う方もいるかもしれません。
しかし、ここからがインターネットの特徴の生かしどころなのです。
そもそもインターネットはとにかく二ッチ(狭い分野)な情報にも手が届きやすい特徴を持った世界です。
例えば、「アラフォーでも生活習慣病にならないための食事を作る料理教室のブログ」を運営するとします。
きちんと戦略的に記事を更新していれば「アラフォー 生活習慣病 ならない 食事」というキーワードであなたのブログが1位に表示されるようになります。
すると、アラフォーで生活習慣病になりたくない人は超有名シェフや権威のある専門家がやっている料理教室ではなく、あなたの料理教室に来てくれるようになるのです。
つまり、インターネット上ではより狭く深く攻めることで競合なしの状態を作ることができ、さらに検索した人の要望にぴったりと応えることができるので、最終的にはたくさんの人が集まるようになるのです。
テレビ等で「こんな狭い分野の専門家で食っていけるの!?」と思ってしまうような人が出てきたのも、インターネットが普及してからです。
現代の集客においては、狭い分野の専門家を肩書にしてしまったもの勝ちなのです。
ステップ1のポイント とにかく二ッチに攻めたブログやホームページを運営すること。
ターゲットを1人に絞り相手が求めているものをリアルに想像する
料理教室の内容を考える際、きちんとターゲットが誰なのかをリアルに想像することが大切です。
例えば、「40代女性・主婦」というカテゴリーよりももっとピンポイントに「ママ友の○○さん」という個人が食いつくであろう料理教室の内容を考えるべきなのです。
なぜなら、相手のことをリアルに思い浮かべることが出来なければ、本当のニーズを掴むことも出来ないからです。
料理教室に通う理由はもちろん「料理を習うため」ですが、「なぜ料理を習いたいのか?」が見えてこないと誰にも刺さらないぼやけた内容になってしまいます。
料理が上手くなりたいだけではない、料理が上手くならなくてはいけない理由を理解するためには身近な誰かを想像するのが一番わかりやすいのです。
そして、ターゲットを1人に絞ることを怖がらずにそのニーズに応えるような内容の料理教室を行うべきなのです。
そうすることで必ず同じような境遇の人に刺さる、こだわりの料理教室が生まれるのです。
ステップ2のポイント 内容は身近な1人をターゲットにして考える。
あなたの教室で料理を習うことで得られる未来を伝える
料理教室に通うということは自己投資をするということです。
自己投資の結果どんなリターンを得られるのか、きちんと集客の段階で教室側が提示してあげることが入会前の最後のひと押しになります。
この料理教室に通うとどんなにいい未来が自分に待っているのか?
ターゲットが望む未来がその教室にはあることさえわかれば、その希望のためにお金を払って通うという障壁を乗り越えてくれるでしょう。
「おいしい家庭料理が作れるようになることで、会話のなかった食卓が賑わうようになる」とか。
「栄養バランスの整った料理が作れるようになることで、旦那さんの仕事の効率を上げられて家計が豊かになる」とか。
「料理が作れるようになる+α」の未来を明らかにすることが最後のひと押しとして重要なのです。
ステップ3のポイント あなたの教室に通うことで叶えられる未来を入会時にきちんと伝える。
自宅で開業した料理教室の集客方法のまとめ
基本的に「料理が上手く出来るようになりたい」という願望の裏には、なにか強いモチベーションがあります。
このままではお嫁にいけない…。
もう一度夫に振り向いてほしい…。
健康な体を取り戻したい…。
誰かに褒められたい…。
そんな奥深くにある「悩み」や「変わりたい」という気持ちを掴むのが「理想の集客」の肝です。
おいしい料理が作れるようになることは素晴らしいことだと思います。
そして、それを教えることは人を変える素晴らしいことだとも思います。
だから、ただの料理ブロガー・インスタグラマーで終わらないためにもここからが勝負です!
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